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「暑ぃ~…」

ランディはなんとも気力のない声を出して入り口のソファーでだらけて、自分の顔をうちわでパタパタと扇いでいる。端末をいじっていたティオは後ろを向いて、ランディをじっと見る。

「ランディさん、暑い暑いというから余計暑く感じるそうです。逆に涼しいと考えればいいかと」

そういうティオも、額に汗をかいている。本日のクロスベルの気温は、真夏に近い気温だった。これから本場にも関わらず、温度計を見ると30℃もあった。こうも暑くてはランディでなくても気力がなくなってしまう。おれだって仕事に集中できないし、エリィも自分の手でぱたぱたと風を送っていた。エリィ、ティオ、ランディは髪が長いせいもあり、余計暑く感じたのか、おだんごにしたり、いつもより高い位置で結んだりしている。おれは髪が短いから、そんなことしないで済んでいるけど、帽子も被っていないのに蒸れている感じがする。

「でも、さすがに暑いわね…まだ夏でもないのに、こんなに暑いと集中できないわね…」
「なんだか今年の夏は暑くなりそうだよな…」

みんなして、いつもの格好ではなく、すこしでも涼をとろうと、涼しげな格好になっている。ほとんどは半袖を着ているがランディだけ半袖ではなくシャツという、開放感がありすぎる格好だった。普段は厚着のくせに、何でこういう時はそんなに薄着なんだよ。エリィもおれと同じことを思っていたのかランディに注意をしていた。

「ランディ、お願いだから半袖くらい着て頂戴。薄着すぎるのはよくないわ」
「いや、半袖着たら余計暑いだろ…。このほうが涼しいし、動きやすいぜ?本当ならズボンも脱ぎたいけど」
「ランディさん、見苦しいものを見せないでください…」
「いやいや見せてないし!?ティオすけひどくね!?」

ティオが目を伏せて、あえてランディを見ないようにする。おれはそんな二人の様子に苦笑いしつつ、自分の服の襟元を掴んでぱたぱたと風を体に送る。汗で張り付いてしまっていた服が離れ、風が入ると、少しだけ心地よく感じる。エリィはため息をついて、席を立ちあがった。

「…だめだわ、このままだと集中できないわね。ちょっとシャワーを浴びて、さっぱりしてこようかしら…ティオちゃんもどう?」
「賛成です…。暑くてベタベタで気持ち悪いです…。少し席を外します。」
「あぁ、構わないよ」

許可を取ったエリィとティオは、早々に自分の部屋から着替えを持ってきて、風呂場へ行く。 
するとランディがここぞとばかりに近寄ってきた。
理由は皆まで言わなくても分かる。この数日のご無沙汰だ。
少しでも時間を見ては何とかそういう事に及べないかとランディは苦心していたようだったから。
おれもまあ、それが嫌ではない。ただランディほどその行為に執着していないだけだ。

「ロイドォ、」

ランディが情けない声でおれを呼ぶ。暑さも手伝って何だか情けなさに拍車がかかっているように見える。

「俺の部屋行こうぜ。今なら課長もいねえし、お嬢もティオすけもシャワーだし・・・」

しかしこの性欲はどこから来るものか。いくら相手がおれだからって、このあからさまなヤりたい光線はどうかと思う。
おれは報告書やその他書類を丁寧に分別してファイルに差し込む。

「もっと丁寧に誘えないのか?」
「へ?」
「暑さでゆだってるのも分かるけど、猿でももっとマシな言い回しするだろ」
「さ、猿?」

おれも暑さでだいぶ苛ついているんだろう。普段なら言わない一言が思わず漏れた。
しまったと思ったのも束の間ランディは椅子を立つ。

「ラ、ランディ、その、ごめ・・・」
「俺、着替えてくるわ」

椅子を立ち上がって、ランディはおれに背を向ける。明らかに少し怒っていたが、ランディなりに反省があったのかおれを責めようとはしなかった。


着替えてくる、と言ったのに5分経っても10分経ってもランディは戻ってこない。
まさかさっきの言葉がそんなにショックだったんだろうか。おれはランディの様子を伺いに行くことにする。
2階へ上ると、シャワールームからエリィとティオが仲良く湯船に使っているらしい音が聞こえる。女性の風呂は長いから、これならまだ出てこないだろう。
お詫びついでに、ランディとそういう事に至っても良い、と言う事を言わなくては。
あのままへそを曲げられていては明日からの業務がギクシャクして仕方ないのを経験上知っているから、余計だった。
ドアをノックしても返事は無い。おれは入るよ、と一言告げて中へ入った。ランディはベッドに横たわって憮然としている。ように見えたが、すぐに寝ているのだと気づく。

「まだ業務時間だって言うのに・・・」

おれはそろそろ近づいてランディの寝顔をしげしげ眺める。
長いまつげ、整った薄い唇、通った鼻筋。均整が取れた顔は本当にこうしてみると綺麗だ。
黙って目を瞑っていればこんなに綺麗なのに、口を開けばすぐにでもヤりたがるし、内面は案外情けないし。色男金と力は無かりけり、いや天は二物を与えずか。
そうして云々考えていると、不意に腕を掴まれて、バランスを崩しランディの胸の上に落下する。

「うわっ・・・」
「お兄さんのところに夜這いか?」
「まだ昼間、それに業務時間内だぞ」
「ククッ、分かってる。それより何か言いたい事でもあるんだろ?」

ランディはおれの考えなどお見通しのようで、そう言った。
着ている服が汗でだいぶ湿っているランディの胸に顔をつけて、しばらく沈黙した。

「・・・・さっきは、ごめん」
「ああ・・・、なんだ、気にしてたのか」
「ランディ、なかなか降りてこないから・・・」

暗に、怒っていたから降りてこなかったのだろうと、そう指摘すると、ランディはおれの頭を撫でた。

「ハハ・・・まあ、俺が悪かったんだ。気にすんな」

それと、とランディは付け足す。

「お嬢達はまだ上がってこねえよな?」
「う、うん」

胸がどく、と脈打つ。
背筋をランディに撫でられたからだ。

「お前、俺に悪いって思ってるんだろ?」
「う、うん、まあ・・・おれだってその、したくないわけじゃなかったし・・・」
「じゃあさ、お互いに気持ち良くなれる方法でシねえ?」

普通にするのと何が違うんだろうか。
ランディが身を起こそうとしたのでどこうとすると、おれは体をひょいと抱え上げられる。そして膝の上に座らされ耳元で囁かれた。

「なっ・・・」
「なっ?良い方法だろ、手間もかかんねえし」

おれは頬が暑くなるの感じた。温度のせいではない。
じゃあ、お詫びだと思って、お前から服脱がして。
そう言ってランディはごろりと寝そべって防戦状態に入った。


服を脱がそうとしても上手くいかない。
それはランディの汗で服が張り付いているからだ。絞れるのじゃないかと思うほど、汗をかいている。
服のすそから手を入れて隆起した筋肉に手を這わせ、服との境目を作る。
張り付いていた服の間に隙間が出来て、ランディは少し風が入ったことに心地良さそうだった。

「腕、上げて」

素直に腕を上げたので、着ていたタンクトップを脱がす。
女性陣にはそんな薄着で、とか散々な言われようだったが、おれはこの格好嫌いじゃないよ。
厚い胸筋の上で這う汗の筋、それを舌で舐め取る。
ランディは小さく声を上げておれの舌の動きに身を任せていた。
汗ばむ腕を掴んで、ゆっくりランディをベッドに押し倒す。
胸の中心部分から主に流れ出てくる汗をおれは吸い上げ続けた。
重なり合う下半身に熱が集中する。
薄いズボンの上から互いのものが勃ち上がっているのが分かった。
おれはたまらずに自分の服を脱ぎ捨てる。汗をかいて湿ったTシャツは脱ぐのに少し時間がかかってもどかしかった。
この間にランディのものが萎えてしまうのじゃないかと思ったからだ。
けれどランディの汗は、止まらない。

「何か、このまま全身の水分が抜けちゃいそうだね」

おれは嬉しくて、すぐランディの下腹部に手を這わす。
ランディは抵抗もせずに自分のベルトにバックルに手をかける。直に触って欲しい?おれもだよ。
ベルトを外して、脱ぎづらいズボンを脱ぎ捨てる。
ランディは寝転がっていたのでおれに脱がせと要求してきた。

「はいはい」

尻の下に手を差し込んでぐいっと引っ張る。
ランディは少し尻を浮かして脱がしやすいようにしてくれる。
それでも汗で湿ったズボンは脱がしづらい。
膝まで下ろしたところでもう良いだろうとおれは投げた。

「どうせエリィ達がいるから早く済ませないといけないし」

ランディもそれにうなづいて、おれの前をぐりぐりと弄る。早く下着を脱げ、ということだろう。
躊躇無く自分の下着に手をかけて、脱ぐ。
何も身にまとっていないのに、空気は暑い。まるで暖房をがんがんかけた部屋で毛布にでもくるまれているみたいだ。
下着を脱いでランディの上にまたがった状態になると、ランディはくすくす笑って来いよと言った。

「上手く出来るかわからないよ?」
「良いさ、最悪お前がイけばそれで良い」

そんな、と思ったが、ランディの眼差しは優しい。汗に濡れた額から一筋落ちていく。首筋にそのまま伝っていく様子に俺は咽喉を鳴らした。
おれはランディの顔の上に自分の下半身を持っていく。熱が熱い口内に頬張られていくのを感じながら、おれもランディのものを口に含んだ。

「ん・・・」

汗が充満した独特の香りが鼻を付く。欲情させるその匂いと口の中でびくびく脈打つそれに夢中になる。鈴口を吸い上げて深く咽喉の奥まで吸い込んだ。
カリの付け根あたりを唇に引っ掛けながら扱くとランディがわずかに呻いた。
おれのものもランディの口で扱かれて、腰周りに鈍い快感が過ぎる。

「あっ・・・は・・・」

水音が響く。唾液をたっぷり絡めて扱かれるとぬるついた感触が気持ちよくておれの口は疎かになる。
だがランディは何も言わない。本当におれだけイかせるつもりかもしれない。
そうはさせまいと再び口に含んでしばらく舐めていたが、段々口がしびれてきた。汗がだらだらと額から落ちてきてはランディの太ももを濡らす。
おれは前髪をかきあげて、額を拭う。

「おいおい、そんなに必死になるなよ」

ランディの含み笑いが聞こえる。

「だって、おればっかりはだめだろう?」
「んなことないぜ?俺はロイドの精液が飲めればそれで十分」
「…あんまり直接言わないでくれ…」
「照れるなよ」

ランディはそう言ってまた愛撫に戻る。
愛撫、そう呼ぶのがふさわしいのか分からないほどランディの攻め方は巧みで、おれはいくらもしないうちに追い上げられる。
自分から腰を押し付けて熱全体をランディの口の中に埋めてしまう。ランディはえづく様子も無く、扱くのをやめず、おれを頂点に導こうとする。
おれはもう完全にランディのものを咥えるのを忘れて、ただ喘いでいた。
ぢゅっと強く吸われて全身を震わせると、自分の汗が飛散する。

「っあ・・・!あぁっん・・・ぅ」

漏れる声を手で塞ぐと同時くらいにおれは達した。
飛び出た精液は余すところ無くランディに飲み込まれた。




「ランディ、ごめん・・・」
「ん、何が?」
「結局おれだけイッちゃった・・・」
「気にすんな、良い眺めでサイコーだったぜ?」

洗い立てのTシャツに袖を通しながらランディは事も無げにそういった。

「それに、汗の匂いってたまんねーしな」
「・・・うん、まあ、それは、確かに・・・」

おれは顔を赤くしていたと思う。
ランディはベッドに座っているおれに後ろからしがみついてきて、肩口に鼻を寄せた。

「シャワー浴びたてもたまんねえけどな」

胸をまさぐり始めた手を払うことも出来ず、おれはされるがまま、ランディの手に散々喘がされた。 



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