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弁慶の指先がさ迷う。
行為の余韻に浸るより先にもう一度体を求められることはよくあったので躊躇わずに指を招いてやった。
突起に指が触れると、一度高められた熱が再びうずく。大概、自分も好いように出来たものだ。
彼の手はそこに触れていたかと思うと下に降りず、上に伸びる。
いぶかしんで顔を見ようとしたが暗くて表情はうかがえなかった。
何も言わないまま顔を撫でる。一つ一つ確かめるように鼻筋や頬を辿った。


「するんじゃないの」
「・・・暗いと君の顔が見えないから」


弁慶は質問に答えず呟く。寂しい声色ですがりつくのはこの男の悪い癖だ。何も言えなくなる。
盲人のように動かし続ける指に身を委ねていると、不意に唇で止まった。


「乾いてますね、」
「あれだけ鳴かされればね・・・あんたは、」


真上に陰る彼の顔に手を伸ばす。
二、三度空振り髪に触れ、そこから指を顔にずらした。思いの外、彫りの深い目元や、滑らかな肌を感じる。
薬指が唇にたどり着くと、そこは自分のそれとたがわず乾いていた。


「あんたもじゃん」


指を首に回して引き寄せる。抵抗なく近付いてきた唇は舌でぬめりを与えながら口腔に割り行って、歯列を舐った。
舌を絡めようとすると、相手の舌が負けずに絡み付く。互いの熱っぽく湿った息が汚らしいような淫猥さを持っていて、その倒錯した快楽に下半身がうずく。


「弁慶・・・、」


腰を自分から押し付けねだると、それをいさめるように腰を軽く叩かれる。意図しない刺激に身を震わせ、口を離してあえいだ。


「淫乱ですね、」
「ぁ・・・、っ、」
「いけない子だ」


急に弁慶は指を蕾に滑らせる。残滓が零れるのが分かって身をよじった。
構わずに内部の指はかきまわしてきたので、内壁が否応なく広がる。好い所ばかりを見付けて突き上げられ、抗う隙も与えられないまま腰が反り中心を擦り付けるような形になってしまう。


「ぁっ、ひ・・・ッ」
「もう少し、堪えて下さい」
「あっ、な・・・に」


指を引き抜かれて不満の声を上げると、次の瞬間熱が押し入ってくる。唐突に訪れたそれを閏んだ声で向かえ、やり場なく手が空をかいた。
弁慶は腰を抱え直して一層深く侵入する。
辛くないようにのけぞると視界に入る影が動きを緩めた。こちらの様子をうかがっているらしい。
不規則に脈打つ心臓の音で鼓膜がうるさくて仕様が無かったが、それを置いても快楽を追うのをやめられずに先を促す。


「んん・・・ぅ、ぁ、も、っと」
「は・・・、ヒノエ、・・・」


律動が増すに連れ、くちゃくちゃといやらしく水音が混入り、何も考えられなくなるほど羞恥と悦が交互に頭をゆすぶった。
弁慶の息遣いも限界に来ようかと言う頃合いを見計らって内壁をきつくしめあげる。合わせるようにぎゅっと深くをうがたれて僅かに身を固くした。


「やっ、も、出る・・・ッ」
「っ・・・く、ぅ」


堪えた声とかすれた悲鳴とが混じり、中で熱がほとばしる。ヒノエも弁慶と自分の腹に白濁をぶちまけ、恍惚としていた。

「は、ぁ・・・、ぁ、・・・べんけ・・・」


手を伸ばす。震えたそれを彼は容易く掴み、ねだられた口付けを落とした。
あやすような手付きで髪を撫でながら目をつむり、互いの熱に快い眠気を感じた。


「ヒノエ・・・」
「ん、」

「きっと盲目になっても、君のことをこうして抱けるような気がします」


指で触れた顔の形や、体の陵線がくっきりと頭のなかに浮かび上がる。
再び唇を撫でると、確かに上がった口角に、自分も唇を歪めずにはいられなかった。
幸福に過ぎる、この想い合いに。


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