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張り付けた笑顔を簡単に剥がして、その幼い手が伸びてくる。



「あ・・・」



笑おうとすると、しかめっつらがにらんでくる。



「辛いときはそういう顔してろよ」



途端上体を押し倒されて上に伸び上がってくる。

猫のようなしなやかな仕草でもって。

細い腰を抱えて起き上がろとするが、払い除けるのを許さない手がそれを制した。

首にまとわりついてくる腕をあやして、額に額を付ける。



「不思議ですね、」

「なにが」

「君が、」



どうして、と尋ねようとして、やめた。

交わる温みが溶け出しそうな気がした。



「・・・あんたもな」



段々と心地好さで眠気がやってくる。

無理に張り付いた笑いが消えて、自然と自分のものに戻っていく。



「本当に・・・、君は不思議な子だ」



ふと頭を撫でると、彼は首に顔を埋めて、そろそろ寝息を立て始めていた。
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