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翌朝は昨日と打って変わって雨模様だった。
部屋には湿気がこもって気持ち悪い。目の前で薬を調合する弁慶も気持ち悪い。
昨夜を思い出すだけで気持ちが悪いのに、さらに追い討ちをかけられる。
妄想の中ででもあいつを抱いてイったなんて、今はただ気持ちが悪い。
「なぁ・・・」
「はい」
「・・・なんでもない」
「はい。」
一旦止まった手をもう一度動かしながら、弁慶は変わらずに薄笑いだ。
「なぁ・・・、昨日、の」
「ええ、」
「あれ・・・、なに、」
「あれとは?」
「九郎と、なに、してた・・・んだよ」
馬鹿馬鹿しい。こんな質問。
せめてなんでしてた、くらいにしておけば良いのに。
「僕が抱かれているのは、おかしいですか?」
昨夜のおれを見透かすみたいに、弁慶は言う。
ごりごりと石の擦れる音と薬の苦い香りが漂っている。
露出している部分は普段から少ないから、どうしても露になっている手に目がいく。
あの手で、九郎に強請ったんだろうか。おれの事をはしたないなんて言えないじゃないか。
「なんで。あんな事、してんの」
「・・・言えません」
「無理やりさせられてんの?」
少し糸口を見つけた気がした。出来るならそうであって欲しいと思った。
まだ自分が優位にいられる気がしたのだ。
もし弁慶が望んで九郎に抱かれてるなら、じゃあおれはこいつにさっぱり求められて無いんじゃないか、おれだけが求めていて、こいつはおれには何も求めてなんかいないんじゃないか、そう思えてしまう。
自分が要らないもののように思えてくる。
ただ、我が侭を言う子供のようで、それだけは嫌だ。
「違いますよ・・・」
「じゃあなんで」
「・・・言えば、君を傷つけます」
「言えよ」
「言えません」
「言えって」
弁慶があまりに淡々と調合をこなしていく姿が苛立たしくなってきてその腕を取る。
がらんとすり潰していた鉢がこけ、床にばら撒かれた。
言えない理由をおれは知ってる。だから弁慶は言わないのに、おれはどうしてもそれを否定して欲しい。
「またそうやって物欲しそうな顔をする」
「・・・話、そらすな」
「そらしてませんよ。ヒノエ、・・・僕はね、発情してるものが好きなんです。君も九郎も発情している。だからほだされる。ただ・・・───」
そう言って弁慶はあっさりおれを組み敷いた。
耳を食まれてぞくぞくと背中がざわつく。
「君が僕に抱かれて安堵しているように、僕も九郎に抱かれて安堵しているんです」
目が合った。
弁慶は少し辛そうな顔をして、額を擦り付ける。
「おれはそうなれない?」
「・・・そうですね、」
弁慶は随分躊躇うようにそう言った。
じゃあなんでおれを抱くんだ。
おれの我が侭に付き合ってるのかよ。
そんなの願い下げだ。あんたに煩わしいなんて思われたくない。
弁慶の体を突き放す事どころかみっともなくしがみつくしか出来ずにいた。
それでも離れたくない。自分の矜持と本心の間で打ちのめされる。
弁慶はそっと額を離した。
「ただ、不思議ですけどね・・・、」
あんな事を言った後で弁慶はおれの体を撫でる。
仕込まれたからか、おれが望んでるせいなのかあっさり反応してその手に喜んでしまった。
「僕は君を手放せそうも無い。君だけにも出来ない」
「───・・・・なんだよ・・・、それ」
最低だ。そう罵ってやると弁慶はやはり薄笑いを浮かべた。
なのにおれはどこかでそれを喜んでいる。
弁慶はおれだけでも駄目だけどあいつだけじゃ駄目って言ったようなもんだ。
泣いて縋って愛してくれと喚き立てなくても、弁慶はどうやらおれを必要としているらしい事は分かった。
それならおれは、こいつから与えられるあの安心感を独り占めは出来なくても喪わなくて済むんだ。しかも我が侭なのはおれじゃない。
そう思ったら、もう良いような気がして、でも良くないと分かっていて、悲しいのか嬉しいのか分からずにない混ぜになっていく。
意図せずに涙が零れかけたところに、弁慶は頭を撫で繰る。
「ヒノエ・・・愛してます」
びくりと体が跳ねた。
太股の辺りに弁慶の熱を感じて、嬉しくなる。
こいつの言葉は大体嘘ばっかりだけれど、体だけは嘘じゃない。
繋がることが安心と繋がっている事を、こいつは無意識によく知っているらしかった。
ただ、おれと違って抱きたいし抱かれたい我が侭があるらしい。
こいつは両方揃わないと、きっと安心できないし気持ち良くもなれないんだ。
何度か射精を促されて、頭を振りながら喘ぐと、意識の端で可愛いとか好きだとか、嘘臭い言葉が羅列する。
途切れ途切れに頭が白く霞んで行く。その傍らで、いつか弁慶は、おれを貫きながら、九郎に貫かれて喘ぐような事を望むんじゃないだろうかと、あまり面白くも無い想像をしていた。
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ぬるくエロばっかでしたが。九郎×弁慶×ヒノエ。
九郎まったく喋って無いのですが、弁慶とヒノエの話(てゆーかヒノエの話)なので、今回は当て馬になってしまいました。九郎スキーの方スイマセン;
弁慶にどんな扱いされても弁慶に抱かれる安心感を喪いたくないって言うヒノエが好き。
どこまでも縋りつく可愛い子であって欲しい。ヒノエかわいあー。
でもって語る。長いよww
なんだかんだでヒノエも九郎も恋人を求める時に一人をきちんと決めるように思うんですが、弁慶は、たった一人の相手だけで埋め合わせられない感じがする。
何て言うのか、甘やかしたいし甘やかされたいってのを一人の人間相手に出来ない人みたいに思える。
普通の恋人関係だったら分量に差はあっても、必ず両面が出てくると思うんだけど、弁慶はヒノエに対してはこういうポーズ、九郎に対してはああいうポーズを常に取り続けていないといられない人。
弁慶にとってヒノエは臆面なく強請ってくるから凄く愛しいと思うし可愛いと思うし、愛してるんだけど、でも彼だけじゃ足らない。
たまには甘えたいんだけどヒノエには甘えられないみたいなね。
それはこの場合ヒノエが受け手だからってのもあるけど、ヒノエの優しさが九郎のそれとは大分違うところにもある。
ヒノエは器用だから弁慶の懐の奥には入り込まない。それが優しさだと思ってる感じがある。弁慶もそれを嬉しいと思ってそう。
でも逆に九郎はガツガツ入り込むから。
九郎はヒノエみたいに強請ってくるけど強請り方が違いそう。
おれに甘えろ!そして頼れ!みたいな(笑)
常にポーズを取りまくってる弁慶のその仮面をさっさと剥がしちゃうから、煩わしい反面凄くありがたいんだろうなーと思う。
暴かれちゃえばポーズの付けようも無い。思う存分甘ったれられる。
言うなれば甘ったれのポーズを九郎の前で取ってる。
だからってどっちも必要だって思ってるあたり弁慶は信じられない甘ったれの我が侭なんですが
それに気づいて無い弁慶をなんぼでも許せてしまうという点で九郎とヒノエは弁慶に必要不可欠に思える。
なんつって。
まあ自分が考えてるキャラ像なので、だからなんだって話なんですけども。
オフィシャルに弁慶は我が侭だからなー。
ニ股三股平気でして、見つかっても「いけないんですか?」とか普通に言いそう。
黒ッ!
むしろ二人で致してるところにヒノエが入ってったら
さんぴーしませんか的な事を提案してそうで嫌だ(*´v`*)